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北小野の民有地で建設廃材投棄相次ぐ 地元防犯協会などが抑止看板 塩尻

投棄のあった民有地近くに設置した立て看板

 塩尻市北小野の民有地で、建設廃材が投棄されているのが相次いで見つかった。いずれの場所も周囲に民家が少なく、夜間は人通りがないため、人目に付きにくい。同地区の防犯協会と衛生協議会は不法投棄の事例もあるとみて警戒を強めており、10月中旬に「監視カメラ作動中」と書いた看板を地区内の3カ所に設置した。

 上田区の田んぼ脇では6月15日午前10時ころ、建物の解体廃材が大量に捨てられ、山積みになっているのを土地の所有者の男性が発見し、市や警察に相談した。男性は毎日のように田んぼに通っており、前日は異常はなかったという。業者に依頼して8月下旬に廃材を撤去したが、民有地に投棄されていたため、大型梱包袋7個分の廃材処分費用は男性が全額負担した。
 男性は「金銭面もそうだが、時間や労力がかかり、精神的に苦痛だった。謝罪をしてほしい」と憤る。現場に防犯カメラを設置したが「二度と不法投棄が起きないよう、地区内でも防犯カメラなどの対策をしてほしい」と訴える。
 別の民有地では7月3日、建設資材を包んでいたとみられるブルーシートが放置されていた。8月5日の防犯協会のパトロールでも大量の建設廃材が捨てられているのが見つかった。この2件の投棄時期は分かっていない。
 防犯協会と衛生協議会は不法投棄抑止のため、高さ150センチ、幅55センチの立て看板を作成し、民有地近くの市道や国道153号沿いに設置した。防犯協会の両角東平会長は「業者が夜間にトラックで来て投棄したのではないか。不審な車両を見かけたらナンバーを控えるなど、皆で目を光らせて不法投棄を防ぎたい」と話している。