火縄銃のごう音響く 松本城で古流砲術演武

松本市の国宝松本城二の丸御殿跡で18日、第14回松本藩古流砲術演武が行われた。よろいかぶと姿の武者たちが火縄銃を放ってごう音を響かせ、国内外の観光客などが戦国時代に思いをはせて楽しんだ。
午前と午後の2回開かれ、午前の部は1096人(うち外国人154人)が観覧した。強い日差しが照りつける中、天守を背景に松本城鉄砲蔵赤羽コレクション会の14人が演武を披露した。西堀恒司隊長(76)の号令一下、火縄銃が放たれると、ドンという迫力ある音で空気が震え、観客から「おお」という感嘆の声が上がった。
松本城は火縄銃による戦を想定して建築されていることも説明され、さまざまな射撃方法が実演された。熟練した射手しか扱えない、重量が十数キロもある大筒の演武では、ひときわ大きな爆音が響いた。
親子3人で初めて観覧した飯島徹弥さん(43)=松本市沢村2=は「迫力がすごかった」と喜び、音に驚いて泣いてしまった1歳の萌々香ちゃんをあやしていた妻のえり子さん(37)は「女性の射手がいることにも驚いた」と話していた。