政治・経済

松本空港の駐車場が手狭に 搭乗客増加で正面駐車場は常時満車

平日でも満車状態が続いている松本空港の正面駐車場

 本年度上半期(4~9月)の利用者数が14万人を超え、利用が好調な県営松本空港で、駐車場が手狭になってきている。ターミナルビルの正面駐車場は常時満車状態となっており、ゴールデンウイークやお盆期間中はビルから約300メートル離れた第2駐車場も満車になる日があり、利便性に問題が生じている。

 松本空港発着のフジドリームエアラインズ(FDA)の定期便の搭乗率は、旅行需要の回復で昨年11月から70%を超えるようになった。今年7月以降は毎月80%を超え、上半期の利用者数は前年同期を24%上回った。
 これに伴って駐車場の利用も増え、約300台の正面駐車場は平日でも満車のことが多い。第2駐車場(約220台)は、大きな荷物を持ったりトランクを引いたりして、ターミナルビルとの間を歩くには不便だ。
 このため、正面駐車場のすぐ南東側にある信州スカイパーク8号B「緑の駐車場」に車を止める利用者も見られる。ただ、「緑の駐車場」は公園利用者用で、「空港利用者の使用は想定外」(県松本建設事務所)となっている。
 県松本空港課はホームページで正面駐車場のライブカメラ映像を見られるようにしているほか、駐車場の混雑予想カレンダーを公表している。混雑時には公共交通機関の利用の検討も求めているが、松本空港へはJR松本駅からバスやタクシーで約30分、村井駅からタクシーで約15分かかる。松本空港の魅力は車で乗り付けてすぐに飛べる点も大きく、県内各地から電車やバスを乗り継いだのでは利便性が損なわれる。
 今後、国際チャーター便の運航などによるさらなる利用増を図る際に、駐車場不足が足かせになる恐れもある。青木英明課長は「課題として認識しており、対策を検討していきたい」としている。