政治・経済

工業用地 大規模志向に 塩尻市への企業問い合わせ

塩尻市内で大規模な工業用地の需要が増えている(最新の野村桔梗ケ原工業団地)

 塩尻市内の工業用地について、企業から市に寄せられる問い合わせで近年、大規模な用地を希望する内容が増えている。令和2~4年度にあった27件のうち、半数程度が5000平方メートル以上の用地を希望した。市産業政策課は、企業拠点集約化の流れや、デジタル関連施設の需要などから、以前よりも広い土地が求められているとみている。

 7日の市議会一般質問で、上條元康氏(市民派連合)の質問に古畑久哉産業政策・先端産業振興・観光担当部長が答弁した。
 同課によると、企業が問い合わせた工業用地の用途は工場や物流拠点が主で、データセンターの用地希望も1件あった。1万平方メートル規模以上の大型用地を希望する企業も複数あったという。
 問い合わせてきた企業の中には、その後、市内工業団地への入居につながったケースもあった。ただ、市内六つの工業団地の区画がほぼ埋まっていること、工業団地以外で大規模面積の用地を探すのは難しいこともあり、希望に合った用地を案内できる事例は少なかった。古畑部長は答弁で、企業誘致は雇用創出や豊かな市民生活につながるとしつつ「新たな工業団地の確保が急務」と述べた。
 市は、今後の企業立地政策の方針を定める「市企業立地推進プラン」の本年度内策定に向け、市内外の約250社にアンケートを実施している。工場などの新設・移転予定の有無、必要な用地面積などを尋ね、企業の要望に添う工業用地の確保につなげたい考えだ。

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