地域の話題

2回の東京五輪 聖火トーチ展示 1964・2020年大会 南木曽会館 11月3日まで 蘇南高生がランナーの縁 

南木曽会館に展示された東京五輪の聖火トーチ

 南木曽町公民館は、過去2回の東京五輪の聖火トーチを、吾妻の南木曽会館に展示している。令和3年の「2020年大会」は聖火リレーが妻籠宿で開催されたため、昭和39年の「1964年大会」は町内の蘇南高校生が聖火ランナーを務めた縁でどちらも町内にトーチがあり、一緒に見てもらおうと企画した。11月3日まで。

 2020年大会は、新型コロナウイルスの影響から翌21年4月に妻籠宿周辺を11人の聖火ランナーが走った。この記念に町がトーチを所蔵し、日ごろは読書の町社会体育館に置く。桜の花から着想されたデザインが印象的だ。
 1964年大会のトーチは、蘇南高校が所蔵する。大会当時3年生だった聖火ランナーの田村美津子さんが、陸上選手として成長させてもらった感謝を込め同校に寄贈したものだ。田村さんは200㍍で当時の県記録を樹立したため、10月にあった北佐久郡軽井沢町での分火リレーで最終走者を務めた。
 ショーケースに二つを並べ、田村さんが蘇南高の開校30周年誌に寄せた聖火の記憶を振り返る回顧録も展示する。コロナの影響が緩和するのを待って企画し、岡本智治館長は「多くの人に南木曽と五輪との縁に思いをはせてもらえたら」と話す。