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クラムザッハから安曇野へ訪問団 8年ぶり 姉妹都市提携30年

市役所訪問で記念写真を撮る安曇野市とクラムザッハの関係者

 安曇野市の姉妹都市の一つでオーストリア・チロル州にあるクラムザッハの公式訪日団が25日まで市内を訪れている。本年度は旧豊科町とクラムザッハが姉妹都市提携を結んで30周年の節目で、23日には市役所見学などの後に安曇野穂高ビューホテルで記念式典が開かれた。公式訪日団の市内訪問は8年ぶりで、双方の関係者が親睦を深めた。

 クラムザッハのアンドレアス・ガンク町長やシュテファン・シューラー友好会長ら15人は22日に来日し、同日午後に安曇野入りした。一行は23日午前に市役所を訪問し、太田寛市長らと交流した。太田市長は「安曇野を堪能し、良い思い出を持って祖国にお帰りいただきたい」と歓迎した。ガンク町長は「この関係が長く続くことを期待している」と応じた。
 双方の担当者がじかに顔を合わせるのは令和元年に安曇野市の一行がクラムザッハを訪問して以来4年ぶりとなった。記念式典では天蚕糸のアート作品の贈呈や豊科高校書道部のパフォーマンスなどがあった。安曇野・クラムザッハ友好会の花村薫会長(75)は「コロナが終わり交流が盛んになっていくことは間違いない」と今後に期待していた。
 旧豊科町の町民有志が昭和61(1986)年に欧州で唯一の国立ガラス専門学校があったクラムザッハを訪れたことを機に交流が始まった。市内訪問は2020東京五輪の開催に合わせて実施する計画だったが、新型コロナウイルスの影響で延期されていた。公式訪日団は24日に安曇野・クラムザッハ友好会が開く歓迎式に出席し、25日に松本市を観光してから東京へ赴く。