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古民家を人集う文化拠点に 大桑村の協力隊員が改修

文化スペースの開設へ古民家の改修を進める奥野さん

 大桑村地域おこし協力隊で陶芸家の奥野宏さん(39)=同村長野=が、殿地区の空き家を改修した文化スペース「la mora」(ラ モラ)の開設準備を進めている。既に地元小中学校の体験学習や芸術イベントの会場などに活用しており、改修を進めながらさまざまな取り組みを行う場にしていきたい方針だ。

 約1000平方メートルの敷地にある築110年ほどの木造2階建ての古民家で、地元の大工に指導を受けて自ら床板の張り替えや土壁の補修などを行っている。施設名はスペイン語で「桑」を意味し、古民家がかつて養蚕を営んでいたことにちなむ。協力隊の最長任期が終わる約2年後を目安に改修完了を目指す。
 施設は工房として創作活動を行う拠点にして、文化イベントの開催や木工品の展示販売など多様な活用方法を検討中だ。9~10月には、奥野さんが所属する木曽を拠点とするアーティストグループ「GR19」の芸術イベントの開催も控える。
 奥野さんは以前住んでいたメキシコに同様の工房があり、協力隊着任時から大桑村でも同じような場をつくりたいと考えていた。「村内外を問わずさまざまな人が通い、交流や発進ができる場所にしたい」と意気込む。
 村内で解体される建物の資材を改修に活用しており、資材提供や毎月9のつく日に行う片付け作業への協力を呼び掛けている。問い合わせは奥野さん(電話080・5826・7590)へ。