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信州サーモン稚魚出荷 安曇野の県水産試験場 コロナ前水準回復へ

トラックに積んだ業者の水槽に移される信州サーモンの稚魚

 安曇野市明科中川手の県水産試験場が開発したブランド魚「信州サーモン」の稚魚の出荷時期が訪れた。今年は7月までに県内の約30業者に明科七貴の県水産試験場押野試験池から約40万匹(昨年比3万匹増)の稚魚を出荷予定だ。観光業が新型コロナウイルス禍からの回復傾向にある中、ほぼコロナ禍前の水準に戻ると見込んでいる。

 19日は市内2業者が水槽を積んだトラックで押野試験池を訪れ、計4万9000匹の稚魚を受け取った。体長6、7センチの稚魚をバケツから水槽に流し込むと、元気よく水槽内を泳ぎ回っていた。
 県水産試験場によると、今年は稚魚の出荷が始まってから20年目の節目で、40万匹の出荷が達成できれば、過去最多だった令和元年の41万匹に次いで多くなる。稚魚は各業者の池で2、3年かけて体長50~60センチ、体重約2キロの出荷サイズに成長する。
 県水産試験場の担当者は「県外のお客さまを独自の食材でおもてなししたいと開発した。観光の思い出としてぜひ味わってもらえれば」と話していた。