政治・経済

塩尻市議選投票率 9地区で低下 3地区で30%台

 23日に投開票された塩尻市議会議員選挙の投票率は、補欠選挙を除いて過去最低だった平成31(2019)年の前回選より4.32ポイント低い43.56%となった。市内を地区別にみると、前回選と比較して、ほぼ横ばいになった高出以外の9地区で投票率が低下した。

 全10地区のうち最も投票率が低かったのが吉田の32.16%で、前回選比で4.19ポイント低下した。次いで広丘が36.20%で、前回選と比べると7.65ポイント低く、最も低下幅が大きかった。
 両地区はいずれも有権者数が多い市北部の大票田だが、立候補者は合わせて2人にとどまった。前回選では計7人が立候補しており、地域住民の関心が高まらなかった要因とも考えられる。一方、百瀬敬市長の地元で、3人が立候補した宗賀は52.80%で1.59ポイント低下にとどまった。
 定数18に対して19人が立候補した今回の市議選は、選挙戦にはなったが、全体的な盛り上がりに欠けた。こうした中、新人や経験の浅い議員が得票上位になった。市選挙管理委員会は「変えてほしいとの市民の願いの現れでは」と分析する。
 投票率は9日投開票の県議選塩尻市区(44.03%)を下回り、市選管の田村永久委員長は「がっかりしている」と受け止め、若年層の関心が薄く、投票率は今後も低下傾向が続くと見通す。「自分たちの意見で世の中が変わっていくことを見せないといけない」と話し、子供議会の開催など小学生からの主権者教育のあり方を検討する必要性にも触れた。