政治・経済

安曇野市、新たな産業用地確保へ 青木花見・新新田周辺が候補

青木花見産業団地と島新田工業団地の間に広がる農地

 安曇野市は20日、新たな産業用地を確保するため、穂高北穂高の青木花見産業団地と島新田工業団地の周辺に広がる農地約26ヘクタールの地権者約100人に意向調査を始めたことを明らかにした。市内にある七つの産業団地に空き区画はなく、用地確保が課題となっていた。意向調査の結果次第だが、5~10ヘクタールの用地確保を目指している。

 市議会の全員協議会と経済建設委員会に、商工観光スポーツ部が報告した。
 市商工労政課によると、既存の産業用地や、松本糸魚川連絡道路のルートに近く、一定の広さがある青木花見産業団地と島新田工業団地の周辺を産業団地開発の候補地とした。市が候補地を決定し、民間事業者が用地買収や造成、分譲を担う官民連携での開発を目指すという。
 令和5年度の春に地権者に耕作者も加えて土地提供の意向を調査し、具体的な開発予定地を固める。夏には産業用地を開発する民間事業者を募集・選定する。6年度に市のサポートを受けながら民間事業者が各種法令許認可と用地を取得、7年度に造成工事と用地分譲を行う日程を想定している。
 市が令和3年7月に実施した市内企業への調査で、新たな事業用地の質問に企業の4分の1が「現在必要としている」や「近い将来必要となる見込み」と答えた。野口武史商工観光スポーツ部長は「切れ目のない産業団地整備によって地域経済への波及効果や雇用の確保を図っていきたい」としている。