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松本・美芳町の桜 若芽一人立ち 有志が育苗 次代へ植樹

地域の人が見守る中、桜の苗木を植える有志たち

 松本市平田東3の美芳町町会の住民有志たちはこのほど、地元の公民館の桜の苗木2本を、近くの田川沿いの土手に植えた。樹齢50年ほどで、地域のシンボルになっている桜の木を次世代に残すために、根元に生えた若芽を、2年半ほどをかけて高さ約2メートルの苗木になるまで育ててきた。

 60~80代の有志5人が美芳町美化推進委員会をつくり、町会の協力を得ながら、地元の美芳町会館の桜の木2本の保存に取り組んでいる。
 令和元年に苗木を育てて別の場所に移して植えたが、根付かずに枯れてしまった。「失敗を糧にしよう」と奮起し、栽培や管理の仕方を園芸店に相談しつつ自分たちで研究している。
 会員の榊原達哉さん(77)、伊藤秀夫さん(82)、小林克年さん(78)が苗木を切り、土手に運んで植えた。榊原さんは「再挑戦したきょうは記念日。今度こそしっかりと根付かせて花を咲かせたい。いつか地域の人に花を見て喜んでもらえたら」と話している。