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中山道保存活用へ計画 南木曽町 本年度中の策定目指す 国史跡指定8.5㌔中心に 24日まで意見募集

南木曽町が保存活用計画の策定を予定する史跡中山道(妻籠地区)

 南木曽町は本年度中をめどに、町内の国史跡「中山道」の保存活用計画を策定する。五街道の一つとして京都と江戸を結んだ街道の価値を明確にし、適切に保存・継承していくための基本方針を定める。南木曽町で保存活用計画の策定は初めて。

 町内の中山道は根の上峠~馬籠峠間約20㌔で、このうち当時の状態がよく残り国史跡に指定されている計8・5㌔を中心に計画をつくる。計画案では、史跡の価値について、歴史上重要な街道であり、往時の姿が保存され現在も街道の機能を維持し続けていることなどを指摘。調査研究の継続や積極的な情報発信、管理運営体制の構築など保存活用のための五つの基本方針を掲げる。計画期間は令和5年度から10年間。
 町内外の有識者や地元の住民団体などでつくる策定委員会を令和3(2021)年に設置し、検討してきた。計画案は南木曽会館内の町教育委員会事務局や町のホームページで公開し、24日までパブリックコメントを募っている。
 町教育委員会は「未来へ継承していく遺産となるよう、計画を通し文化財の価値を守りながら広く活用をしていきたい」としている。