酒造文化 米作りから学ぶ 信大生24人 田植え体験 麻績村

麻績村西ノ久保の水田で17日、信州大学の学生24人とOBらが田植えを体験した。遊休農地や休耕田で育てた酒米で日本酒造りをする「信州goen(五縁)プロジェクト」の一環で、米作りの苦労や中山間地の農業を守る担い手の思いに触れながら、昔ながらの手植えに励んだ。
体験前に生産者とプロジェクトメンバーから担い手不足の課題や日本酒造りの文化を継承する意義を学んだ。生産者代表の塚原敏樹さん(61)は「高齢化で耕作しない農地が年々増えている。若い世代に声を掛けて耕作面積を増やす努力をしている」と話した。
雨が降る中での手植えになったが、繊維学部1年の山崎慶士さん(19)は「米作りを知りたくて参加した。いい経験ができた」と話した。
酒造りの奥深さを学ぶプロジェクト「信州酒学」にも位置付け、信大キャリア教育・サポートセンター講師の勝亦達夫さんは「多様な分野と結びつきが深い酒造りから学ぶことは多い。大学でも〝酒学〟を取り入れていければ」と話した。