政治・経済

松本市が奨学金返還の補助制度開始 市内就職の若者対象に

市公式ユーチューブチャンネルの奨学金返還支援事業PR動画

 松本市が本年度始めた「市奨学金返還支援事業」への申請や問い合わせが増えている。昨年4~12月に市内の中小企業に就職し、奨学金の返済を行っている35歳未満の市民が年間で最大15万円の補助が受け取れる制度で、今年1月に申請受け付けを開始し、これまでに7件の交付が決定した。申請受け付けは2月末までで、市は公式ユーチューブチャンネルに説明動画を上げるなどしてPRしている。

 事業は市内の中小企業支援やU・Iターンの促進などを狙いに制度化した。市内に本社や本店がある中小企業へ就職した35歳未満の人が奨学金を返済している場合、年間返済額の3分の2以内(上限15万円)を、最大5年間補助する。市内に5年以上住むことなどが条件となる。
 市の公式ユーチューブチャンネルの奨学金の説明動画は8日に公開され、再生回数は13日現在で3500回以上となり、関心の高さがうかがえる。動画を制作した市秘書広報室の担当者は「短時間で再生回数が伸びて驚いた。多くの人に興味を持ってもらえた」と話す。
 動画が公開された翌日以降、担当の市移住推進課には40件近くの問い合わせがあったという。動画のコメント欄には中小企業への就職者以外や非正規雇用の人にも門戸を広げてほしい―との意見があった。市は来年度以降も事業を継続する方針で、同課は「寄せられた意見を参考により良い制度にしていきたい」としている。
 奨学金返還支援事業の問い合わせは市移住推進課(電話0263・34・3193)へ。