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「OMFで歌いたい」7年ぶりの大舞台へ合唱団が市民オーディション

審査員の前で課題曲を歌う参加者

 世界的指揮者の小澤征爾さんが総監督を務め、松本市で開催される国際音楽祭セイジ・オザワ松本フェスティバル(OMF)の実行委員会は11日、同市水汲のキッセイ文化ホールで、今年のプログラムに出演するOMF合唱団のオーディションを実施した。市民らによる合唱団がステージに立つのは7年ぶりで、参加した約40人が本番の舞台を目指して審査員に歌声を披露した。

 OMF合唱団はオーケストラコンサートAプログラムに出演する。主な演目には新型コロナウイルス禍で中止となった3年前と同じプーランクの宗教曲「スターバト・マーテル」などが選ばれ、オーディションには前回合格しながら悔しい思いをした人も参加した。テノールのパートに応募した大町市の男性(39)は「(前回選ばれたので)この機会を長く待っていた。ようやくという感じ。緊張してしまったが、前より声は出せた」と手応えを語った。
 審査員は県合唱連盟の中村雅夫理事長と、東京オペラシンガーズの寺本知生さんが務めた。参加者は2人の前で課題曲を歌い、音域のテストも受けた。母親と参加した松川村の女性(30)は「指揮者もオケも合唱団のメンバーも一流の方ばかりなので、選ばれたらしっかり歌いたい」と笑顔を見せた。
 2月中に合否が伝えられ、3月に合唱団として始動する。月2、3回の練習をこなして8月の本番を迎える。