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昨年の遺跡発掘調査 松本市教委が報告会

発掘調査の事例報告を聞く参加者

 松本市教育委員会は11日、同市中央1のMウイングで、市内で昨年に行われた遺跡発掘調査の報告会「発掘された松本2022」を開いた。松本城周辺やJR南松本駅近くなど5カ所の調査結果が各担当者から報告され、約120人が耳を傾けた。

 松本城南・西外堀復元に伴う南外堀の横断調査では、これまでV字状と思われていた堀底が実は平面状で、堀の中央付近には意図的に造ったような段差があることを確認。市文化財課の粟津原準也さんは、用途は不明だとしつつも「敵兵を歩きにくくするための障壁か、外堀形成以前の河川、溝などの岸だった可能性が考えられる」とした。
 珍しい出土品として、お城近くの武家屋敷のごみ穴跡から金箔が細工された儀式用酒器(かわらけ)の一部を発見したことも報告された。発掘成果の展示会「発掘された松本2022」は26日まで、同市中央1の時計博物館で開かれている。

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