スポーツ

全中スキー女子回転 明善の澤村は準優勝で2冠逃す

女子回転で準優勝した明善の澤村

 全国中学校体育大会(全中)のスキー・アルペン競技は最終日の10日、下高井郡野沢温泉村の野沢温泉スキー場で女子回転を行った。松本・木曽地方は、澤村玲奈(明善3年)が2本合計1分35秒71で準優勝だった。優勝した大回転に続く2冠を狙ったが、わずかに届かなかった。澤村は1本目に46秒62で2位につける好スタートを切った。逆転を狙った2本目は49秒09で5位と巻き返せず、合計でトップに1秒76及ばなかった。

 女子回転で優勝を狙った澤村玲奈(明善3年)はレース後、ゴーグルの奥に涙を浮かべた。大回転との2冠を狙ったが、惜しくも2位と目標に届かず「悔しいです」と一言。優勝できなかった事実と同時に、正確性を身上とする"自分の滑り"を示せなかったことに無念さがにじんだ。
 1本目でトップと0秒75差の2位につけた澤村。8日の大回転と同様に、2位からまくって頂点に立つシナリオは出来上がった。
 「本来の滑りができれば優勝に近づける」と強い気持ちで挑んだ2本目。しかし、序盤の急斜面でミスが出て「そこからリズムに乗れなかった」。安定感や正確性を武器にする自身の滑りがわずかにほころび、逆転優勝はかなわなかった。それでも全国優勝と準優勝を成し遂げた実力は本物。悔しさはあるだろうが、誇るべき成績だ。
 卒業後は松商学園高校(松本市)に進んで競技を続ける。スキーの環境が充実した県外の高校への進学も選択肢にあったが「長野県で頑張って強くなりたい」と語る。"地元愛"を力に、インターハイという新たなステージに進む来季も輝きを放つにちがいない。