政治・経済

道路の損傷LINEで通報 松本市が来年度から

3月上旬に試験運用を始める市公式LINEの通報システムのサンプル画面

 松本市は、道路や公園遊具の損傷などの情報を市民がスマートフォンで通報できる専用アプリ「なおして!アルプちゃん」の運用を見直し、来年度からSNSの市公式LINE(ライン)で通報できるように切り替える。専用アプリの登録者約2800人に対して、市LINEは約7万7000人の登録があり、より幅広い層からの通報が期待できる。3月上旬に試験運用を始める。

 専用アプリは平成30(2018)年8月に運用を始めた。通報件数は年間で約300件を超え、昨年12月末までに1459件の通報があった。道路損傷が最も多く837件に上り、水路や側溝の損傷が162件、安全設備についてが156件だった。アプリでは現場の写真や位置情報を通報でき、迅速な修繕にもつながった。
 市公式LINEでの通報は、専用アプリと同様に現場写真や位置情報も送れる。専用アプリの利用は維持費などで年66万円かかっていたが、市公式LINEでの運用は年4万8000円で、大幅な経費削減にもなる。
 市は維持課の職員らが市内をパトロールして損傷場所の発見に努めているが、目の届かない所が多い。市民からは道路の損傷の情報や施設の改善要望などがアプリによる通報や電話、窓口への来訪などで年間約6500件寄せられる。市維持課は「より多くの人が利用するLINEで通報できるようになれば、損傷場所の早期発見につながるのでは」と話している。