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生徒の創作玩具 名古屋へ 青峰高3年 木曽のブナで

科学館に贈る玩具を前に「子供たちが遊ぶ姿をイメージしながら制作した」と話す若林君、塚田君、秋月君(右から)

 木曽青峰高校インテリア科の3年生が制作した木のおもちゃ5点が、今年も名古屋市科学館に贈られる。木曽川の上流域で育ったブナを使い、1年間かけて完成させた。「下流域の子供たちに、木の温かさや大切さを感じながら楽しく遊んでほしい」との願いが込められた自信作だ。

 平成25(2013)年度から続く取り組みで、課題研究の時間で5人が1点ずつ作った。円盤を打ち合って遊ぶ対戦型の「ピンボールホッケー」を作った塚田陽登君(18)は「子供が飲み込まないように円盤を大きめにした」と安全面への配慮に胸を張る。秋月陽翔君(18)は、ひもを引くだけでこまが回りながら飛び出す仕組みを施した「木のコマ」を制作。「小さな子供も簡単に遊べる。こま遊びが好きになってくれたらうれしい」と期待する。
 若林辰哉君(18)は、うねったり凹凸があったりと、さまざまな形のレールの上を球が転がる「フリースロープ」を完成させた。長さの異なる木の棒を鍵盤状に並べたレール部分を球が転がると「からころ」と優しい音色が響く。若林君は「聴覚的にも楽しんでほしい」と願っている。
 市民団体「木曽川流域みん・みんの会」(事務所・名古屋市)が活動を取り持ち、昨年度までに29作品が贈られた。今回の5点は20日に発送を済ませ、24日にオンラインで贈呈式をする。