政治・経済

安曇野市予算案456億円過去最高 新年度一般会計 合併特例債を活用

 安曇野市は13日、一般会計の総額を456億5000万円とする新年度当初予算案を発表した。三郷西部と三郷東部の両認定こども園の園舎新築などで前年度当初より7・0%(29億8000万円)増え、市発足以降で最大となった。国の手厚い財政支援が得られる合併特例債の発行期限となる令和7年度が迫る中、多くの事業費が必要な施設の長寿命化に取り組みつつ、子育てや教育を意識した編成となった。

 太田寛市長は市役所で同日開いた定例記者会見で当初予算案を「市民生活の基盤をつくる予算」と述べた。一部の放課後児童クラブで受け入れを小学校6年生までに拡大するとともに、使いやすい児童館とするための事業費1億8143万円や、上川手と西穂高の両認定こども園の大規模改修費6億1349万円などを計上した。
 歳入は、新型コロナウイルス禍で落ち込んだ所得の回復や設備投資の増加を見据えて市税を前年度比3・9%増の116億6133万円、地方交付税を国の特別会計の伸びから同3・7%(4億2000万円)増の117億7000万円を見込む。合併特例債を活用して多くの施設の長寿命化に取り組むことで市債発行額は同62・0%増の61億8560万円に膨らむ一方、各基金からの繰り入れは同10・8%減の17億6730万円に抑制した。
 歳出では、人件費と扶助費、公債費を合わせた「義務的経費」が189億4528万円で、市債の借り換えによる公債費の伸びなどで前年度より2・0%(3億7594万円)増えた。予算全体に占める割合は41・5%で、前年度より2・0%低くなった。目的別では民生費が三郷西部認定こども園の現地建て替えと三郷東部認定こども園の移転新築の事業費12億8460万円などにより、前年度比10・2%(14億6851万円)増の158億9609万円となった。
 市は20日開会の市議会3月定例会に予算案を提出する。