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山形村小坂区の本殿上・下 御柱祭で団結

青空を背に建立される御柱と見守る住民たち

 山形村小坂区の本殿上・下の二つの自治会(連絡班)による御柱祭がこのほど、区内で行われた。10~80代の住民たちがモミの柱1本を里曳きし、集落にある双体道祖神・筒井筒小坂の脇に建立した。約35戸の限られた集落だが、世代を超えて力を合わせて7年目ごとの祭りを盛り上げた。

 総勢約35人が参加した。古い柱の魂抜きを行った後、曳き手と古い柱を倒す役とに分かれて進めた。曳き手は「よいさ、よいさ」などの掛け声で1㌔弱を曳き、額に汗をにじませた。皮むきと冠落としを行い、全長11㍍の柱を8㍍77㌢に整えた。重機で建立し、柱が青空を背にそそり立った。
 曳き手を務めた倉沢大輔さん(18)=東海大諏訪高校3年=は「重くて疲れたけれど、いい経験ができた」と話し、祖父の吉広さん(75)は「元気なうちに、孫と一緒に参加できてよかった」と感慨深げだった。村外から見物客も訪れた。全てを人力で行っていた昔を知る山口泰史さん(79)は「集落の平和や絆を象徴する柱だと思う。継承していってほしい」と願っていた。

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