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山形・御柱に地域の平穏願う

区内に安置されている御柱と御幣を手に御柱祭の成功を願う瀬川区長

 山形村上大池区の御柱祭が15日、区内で行われる。卯年と酉年の7年目ごとにあり、住民が力を合わせて集落のつじまで柱を曳いて建立し、地域の平穏や発展に願いを込める。

 御柱は伝統的に1本で、モミをご神木とする。先月11日に区内の民有林で樹齢約80年、樹高約30㍍のモミを伐採し、山出しした。山際に安置されている御柱は長さ約14・5㍍に整えられ、直径は約60㌢ある。
 15日は午前8時半から建立場所のつじで開祭式を行い、9時半ごろから里曳きを始める。約100人が参加予定で、約1㌔を人力で曳く。里曳き後は午後1時から柱の皮むきを行い、午後3時ころに重機を使って建立を始める。区民から寄付を集めて行い、役員らがご神木の一部で手作りした御幣を区民に配布する予定だ。
 前回御柱祭で立てた柱は通常、祭りに合わせて倒すが、昨夏に根元の腐食が見つかり、昨年8月に倒した。現在は区内に柱が立っていない状態だ。瀬川秀利区長(70)は「新型コロナウイルス禍が続くが、最後まで無事に柱を立て、地域の和合や平穏を見守っていただけたら」と話している。
 村内では2月19日に中大池区(野際、上手、中村)の御柱祭も行われる。中大池の御柱祭は寅年と申年に行われるが、コロナ禍で昨年は見送り、1年延期したという。