政治・経済

入社式 新時代飛躍へ決意

入社式で自己紹介をする新入社員(キッセイ薬品工業)

 松本地方の多くの企業で3日、入社式が開かれた。新型コロナウイルス禍で不自由な学校生活を強いられてきた新入社員も、事業に大きな影響を受けていた企業トップも、予想される事業環境の大きな変化に前向きに対応すると抱負を語り、飛躍に向けて気持ちを新たにしていた。

 アルピコグループには2社に計22人が入社した。デリシアは採用がなかったため昨年より10人少ないが、コロナ禍で採用を抑えていたアルピコホテルズ(松本市本庄1)には近年では最多の12人が入った。アルピコ交通(同市井川城2)は人手不足に悩むバス乗務員候補として、全体の半数に当たる5人を採用して自社で養成する。式でアルピコホールディングスの佐藤裕一社長は「新時代に向けた事業改革にはデジタルネーティブであるみなさんの力が必要」と期待した。
 6月に八十二銀行(長野市)の完全子会社となる長野銀行(松本市渚2)には24人が入行した。西澤仁志頭取は経営統合に触れつつ、金融機関は社会を先取りする形で変わっていく必要があり、「変化を恐れず常にチャレンジする気持ちを持ってほしい」とエールを送った。
 キッセイ薬品工業(同市芳野)には39人が入社した。神澤陸雄会長は戦争や気候変動、少子化など世界は大きな変換期に差し掛かっているとし、「自分自身、地域社会、地球環境に対して誠実であってほしい」と訓示した。