スポーツ

塩尻市の中学生軟式野球4クラブ 合同チームで大会出場へ

丘、桔梗両クラブと、両小野中学校野球部の16人が集まる合同練習風景。今年秋からは全市合同チームが編成される

 塩尻市の中学生軟式野球4クラブが加盟する市中学少年軟式野球連盟は、今年秋から全クラブ合同のチームを編成して大会に出場する方針を固めた。少子化に伴い、各クラブで選手が減少する中、全国につながる大会は合同チームで出場し、上位進出を目指す。クラブ単位での活動も継続し、選手が安心して野球に打ち込める環境を整える。

 昨年12月の連盟理事の会議で正式決定した。連盟には丘クラブ(丘中)、桔梗クラブ(塩尻西部中・楢川小中)、広陵クラブ(広陵中)、塩尻塩嶺クラブ(塩尻中)が加盟している。
 社会体育の各クラブは長年、母体の中学校野球部と連携して活動してきたが、いずれも選手数は減少傾向だ。昨年の秋以降▽丘・桔梗(部活動としての時間は両小野中野球部も参加)▽広陵・塩尻塩嶺―の二つの合同チームを編成。休日を中心に合同練習を行い、大会にも出場している。
 現在市内でクラブ、部活動の両方に所属して活動している1、2年生は22人、クラブには所属せず部活動のみで活動する1、2年生は8人。現2年生が引退する秋以降も人数減が見込まれ、クラブや部活動単独での大会出場は難しくなっている。
 秋に予選会が始まる全日本少年春季軟式野球大会に向けて、4クラブ合同のチームを編成する。大会前は市内グラウンドに集まり、合同練習を行う。チーム名は今後検討する。読売杯や中信選手権などのローカル大会はクラブ単位で出る。
 桔梗クラブに所属する塩尻西部中1年・黒澤枝和凛君(13)は「合同チームで全国につながる大会に出られるのはうれしい。優勝を狙いたい」と話す。丘クラブ監督の上條明さん(54)は「試合は成果を確認できる場。練習だけではモチベーションは上がらない。子供たちにとっては良い機会になる」と話す。
 一方、選手の中には4クラブ合同チームでのレギュラー争いを不安視する声もある。連盟は「クラブ単位でも活動するので、試合出場の機会は十分ある。誰もが満足して野球ができる環境を整えたい」としている。