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やしょうま作り最盛期 筑北・坂井郷土食研究会

さまざまな色を組み合わせた米粉だんごを伸ばす女性たち

 筑北村坂井で、仏教を開いた釈迦の入滅にちなんだ法要・涅槃会(旧暦2月15日)で供える郷土食「やしょうま」の製造が最盛期を迎えている。地元の坂井郷土食研究会の女性8人が、蒸して着色した色とりどりの米粉だんごを重ねて組み合わせ、素朴で美しい花柄のお菓子を手作りしている。

 松本地方のスーパーにこの時期並ぶやしょうまを昔ながらの製法で作っている。花柄は春らしくフクジュソウやウメなどがあるほか、石仏群で知られる地元の修那羅山安宮神社境内で6月に咲く、ミヤコワスレの紫色の花もある。当初、直径・長さ約20センチの"塊"だった米粉だんごも直径約5センチ、長さ80センチまで丁寧に伸ばすうちに徐々に美しい花柄が現れる。
 郷土食研究会の塚田芳子会長(80)は「先人の技を伝承しつつ新しいデザインにも挑戦し続けたい」と話す。