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信州が生産量1位・ラナンキュラス 松本で出荷最盛期

ラナンキュラスを手入れする上條社長

 長野県が全国1位の生産量を誇る春の花・ラナンキュラスの出荷が、主要産地の松本市で最盛期を迎えている。原油高でハウスの暖房に使う燃料費や輸送費、資材の価格が高騰し、花農家の苦境が長期化している中、世界的に評価されている高品質の花を消費者に届けようと栽培に励んでいる。

 中南信地方の花き生産者でつくる会社「フラワー・スピリット」(松本市和田)では、100品種以上を栽培しており、今季は輸出を含めて350万本の出荷を見込む。上條信太郎社長のハウスでは23日、従業員が横芽を摘む作業にいそしんだ。
 上條社長によると、花の栽培にかかる経費はこの1年で約3割増になった。上質な花を育てるにはハウス内を適温に保つ必要があり、暖房費は削れない。「厳しい状況が続くが、花を待ってくれている人がいる。しっかり手入れをして一輪も無駄にしない栽培をしたい」と力を込めていた。