連載・特集

2023.5.21みすず野

 シンガー・ソングライターの山下達郎さんがこれまでに発表したアルバム8枚が、アナログレコードとカセットテープで再発される。音楽雑誌『レコード・コレクターズ』は発売中の6月号で、山下さんのインタビューを掲載。「カセットテープを見たことがない世代が、カセットを聴いてすごいと言っている(笑)。僕にはよくわからないけど」と語っている◆作家の北村薫さんは『水 本の小説』(新潮社)で、レコードをカセットテープに録音してそれを聴いていたといい、その理由を「レコードというのは、針によって傷みます。だから、買ったらまずテープに落とし、そちらを聴く。多くの人がそうしていたと思います」と。全く同じことをした◆仕事では、片手に収まるカセットテープほどの大きさの録音機が重宝した。その後、マッチ箱ほどの小さなテープを使うさらに小型の録音機が発売され、選挙や記者会見、長時間のインタビューなどに使った。最近はICレコーダーや、スマホが使われている◆カセットテープの寿命がどれほどなのか不明だが、手元にある50年ほど前のラジオ番組を録音したテープは、今も再現できる。

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