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アカデミー賞受賞の山崎貴監督 故郷の松本に凱旋

授与式で記念撮影に応じる阿部知事、山崎監督、臥雲市長(右から)

 米国映画界最高の栄誉とされる第96回アカデミー賞で視覚効果賞を受賞した、映画「ゴジラ―1.0(マイナスワン)」の山崎貴監督(59)が9日、故郷の松本市に"凱旋"した。県と市は受賞の功績が県民市民に明るい希望を与えたとして、知事特別表彰と市民栄誉賞をそれぞれ贈呈。山崎監督は「この町で育ちながら抱き続けた夢が世界に通じた。思いを持ち続ける先に、すてきなことが待っているかもしれないことを子供たちに伝えたい」と話した。

 まつもと市民芸術館で授与式が開かれ、山崎監督はアカデミー賞の受賞式で着用した"ゴジラシューズ"を履いて登場した。阿部守一知事と臥雲義尚市長がそれぞれ表彰状を手渡し、県からは塩尻市木曽平沢の漆ガラスの食器やワイングラス、松本市からは松本民芸家具の椅子が記念品として贈呈された。  山崎監督は、自然豊かな信州で過ごした少年時代と都会で暮らす上京後の「両方を血肉とできていることが映画を作る上で非常に大きな力になっている。この町に生まれて良かった」とあいさつ。「長野県、そして松本市は活動の原点」とも語った。両表彰について「故郷に特大の錦を二つも飾らせてもらった。何よりうれしいのは親の笑顔が見られる素晴らしい機会を与えてもらえたこと」とはにかんだ。  知事特別表彰は今回創設され山崎監督が第1号、市民栄誉賞はスピードスケートの五輪金メダリスト・小平奈緒さんに続き2人目となる。

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