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心地よいサードプレイス「ペチカんず木曽」 商店街へ移転

移転した「ペチカんず木曽」に気軽に立ち寄り、仲間と過ごす町内の学生ら

 木曽町地域おこし協力隊・池戸通徳さん(60)の自宅を兼ねる、学校でも自宅でもない地域の居場所となるサードプレイス「ペチカんず木曽」が4月、上町地区に移転した。築約80年の空き家を木曽ヒノキ材をふんだんに使って温かみのある木の空間に改修し、移転前と同様にロシア式暖炉「ペチカ」の優しい暖かさが包んでくれる場所になった。

 町文化交流センター前の上町商店街沿いにある木造2階建て住宅で、延べ112平方メートル。1階は受付カウンター、フリースペースがある。毎週木曜開催の「信州こどもカフェ」で食事を提供する場にもなる。軒先は広く確保し、キッチンカー事業者らに開放する。2階の一部スペースは会合、イベントに間貸しできる。
 3月まで旭町地区にあったが、「信州こどもカフェ」の開催で親子連れの来場が多くなる中、駐車場不足が課題となっていた。池戸さんが勤務する「ふるさと体験木曽おもちゃ美術館」の関係者から空き家の相談が寄せられたこともあり、物件を購入後、県の補助金を使って改修した。
 今月初旬、移転先で初めて、「信州こどもカフェ」が開かれた。立ち寄った町内の学生ら10人ほどの食事を提供した池戸さんは「学生や親子が立ち寄りやすくなったので気軽に来てもらいたい。上町商店街の活性化にもつながっていけば」と話している。
 開館は毎日午前5時~午後11時59分で、初めて利用する際には登録が必要となる。利用料1時間200円(中高生・大学生・専門学校生は半額、小学生は保護者同伴で無料)。問い合わせは池戸さん(電話090・4007・6076)へ。