「自虐的」松本市の広報動画が全国4位 松本マラソン募集をコミカルに
松本市が動画投稿サイト「ユーチューブ」に設けた公式チャンネルで公開した動画が、地方自治体の広報を対象とした全国広報コンクール(日本広報協会主催)の「映像部門」で4位(入選3席)に入賞した。出品したのは昨年6月に公開した「【ピンチ】でも新たに「山の神ゾーン」!?《松本マラソン2023》」で、松本マラソンの参加者を募るための工夫を凝らした演出が評価された。
スポーツ事業推進課の山本茂課長が出演し、架空の記者会見で「松本マラソン」のエントリーが伸び悩んでいることを伝え、参加を呼び掛ける内容となっている。会見がインターネット上に生配信され、架空の視聴者の反応が即時に文字列になる演出を取り入れた。
同部門は各都道府県代表の46点が審査対象だった。松本市が出品した動画は自虐的でコミカルな内容ながら、コースの特徴やエントリー状況といった必要な情報を伝えており、動画公開後にエントリー数が伸びたことも評価の対象となった。
松本市は他にも、同コンクール「広報企画部門」で、「『松本のシンカ』秘書広報室の部屋」が入選した。週に1~2本の動画を配信し、広報と事業の担当者が対談形式で分かりやすく事業を紹介していることが評価された。
「秘書広報室の部屋」は開始から2年でチャンネル登録者が2・4倍になった。業者に頼らない自前の制作にこだわっており、低予算でスピード感のある動画制作に特徴がある。企画・制作を担当する市秘書広報室の上角友記さんは「市政に関心を持ってもらえるよう、親しみやすさと分かりやすさを重視して動画の制作を続けたい」と話している。