教育・子育て

塩尻でこども議会 初開催 小中学生7人参加

質問者席から発言をするこども議員の中学生

 塩尻市議会は26日、市内の小中学生を対象にした初の「こども議会」を開いた。小学3年生~中学3年生の男女7人が参加し、議会の役割に理解を深めるとともに、「こども議員」として百瀬敬市長や赤羽高志教育長に質問したり要望したりした。

 こども議員は、令和2年11月末に閉園した北小野の旧信州塩尻農業公園・チロルの森の再生や市総合体育館の使用料減額、教員の生徒への寄り添い方に関して市の教育への考え方などをただした。
 人口減少が進み、空き家が増える楢川地区で「山の中でも人が増える取り組みを考えて」とする声に、百瀬市長は「(観光などで訪れる)関係人口や交流人口は大きな魅力。人の力を生かしながら住む人も増やす政策を実行し、まちづくりにつなげていく」と述べた。
 こども議会は、子供たちの意見や考えを聞いてさまざまな場面に子供たちが参加できることを求めるなどの意見書を可決し、百瀬市長に手渡した。
 チロルの森復活を願った片丘小3年・川口洵君(9)は「緊張した。市を良くしたいという気持ちで参加した」とした。両小野中3年・白鳥怜さん(15)は「議場は気が引き締まる。意見を共有する大切さを知った。頑張っている人が報われ、挑戦を一緒になって応援してくれる市であってほしい」と話した。
 市関連の選挙が低投票率である状況を踏まえ、市政に関心を寄せてもらう主権者教育の一環で、春休み期間に合わせて開いた。議会報告会に代わる取り組み。古畑秀夫議長は「議会側からも発信していかないといけない。市政への理解が進み、意見を言えば少しずつでも社会が変わると知ってほしい」と話した。