地域の話題

桜咲く山 植樹の歴史学ぶ 才教学園 生徒が弘法山で合同清掃

40年前に桜の植樹作業をした二木さん(奥)の話を聞く生徒たち

 桜の名所で知られる松本市神田・並柳境の弘法山で26日、松本アルプスライオンズクラブ(川窪勇起男会長)と、才教学園小学校・中学校(村井町北2)の8年生(中学校2年生)が合同で清掃活動をした。桜は40年前、同クラブがニセアカシアを伐採し、植樹したのが始まり。当時の会員から話を聞き、桜の名所が誕生した歴史に理解を深めた。

 植樹した昭和59(1984)年、クラブの幹事だった二木昇さん(87)=塩尻市広丘吉田=が語った。当時の弘法山は、花粉が飛び散るニセアカシアが生い茂っていたため、3年間掛け伐採したことや、弘法山が古墳で国史跡であることから、文化庁の許可を得ることが難しかったことを説明。「いろいろな人の力を得て植樹ができ、とても幸せなことだった」と振り返った。
 植樹当日は、ボーイスカウトやガールスカウト、地元の親子ら約500人で1000本を植えた。「根付かせるために必要な水がなかったので、麓からポンプでくみ上げた。途中からはみんなでバケツを使ってせっせと運び上げた」とも語った。
 岡田明日香さん(14)は「ニセアカシアの山だったとは驚いた。きれいな桜が咲き続けてほしい」と話した。川窪会長は「ふるさとから離れても、弘法山の桜の景色が心に残っていたらうれしい」と願った。
 合同清掃は同クラブ結成60周年記念事業として実施。弘法山の桜は同クラブが植樹や整備を続け、春には約4000本が咲き誇る。

連載・特集

もっと見る