政治・経済

命守る防災 訴えに熱 松本市長選

 東日本大震災の発生から13年を迎えた11日、松本市長選挙に立候補している新人の竹内貴也氏(58)、菱山晋一氏(68)、現職の臥雲義尚氏(60)、新人の赤羽俊太郎氏(41)、上條邦樹氏(54)の5氏の陣営は、発生時刻の午後2時46分に選挙運動を中断して黙とうするなど、被災地に思いをはせた。今年は元日に能登半島地震もあって市民の防災への関心は高まっており、各氏は防災を重点的に訴えた。

 竹内氏は新橋で街頭演説し、松本でも大きな地震が発生する可能性があると指摘。「避難所の数を増やし、防災分野に女性の視点を補うため市の危機管理部長に女性を任命する」と述べた。
 菱山氏は四賀地区ささえあいサロン「ぷくぷくの家」前の街頭演説で、大規模地震への対策が急務と訴えた。現市政を「災害時に対策本部となる市庁舎の建設を4年間ストップした」と批判。「市役所は前の計画に準拠して早く現地に建設する」と力を込めた。
 臥雲氏は、牛伏寺断層が走っている中山、中山台の遊説で東日本大震災と能登半島地震に触れ、「地域の町会、消防団の活動に若い人たち、女性が積極的に参画してもらえる環境を整える」などと、災害に強い地域づくりに向けた対策を取ると訴えた。
 赤羽氏は市四賀支所前で街頭演説し、少子高齢化が顕著な郊外では特別な備えが必要と指摘。「備蓄の量と場所を見直し、地域の人がアクセスできるようにしておく必要がある」と訴えた。いざというときに町会や消防団が機能するように支援する考えを示した。
 上條氏は乗鞍地域を遊説しながら「消防団の団員を増やし改革に着手したい」と訴えた。「巨大地震はいつどこで起こるか分からない」とし「能登半島地震ボランティアの支援も必要」と指摘した。

連載・特集

もっと見る