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2025年

「スカイランドきよみず」廃止・解体提案

2025/07/04
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 山形村清水高原にある村有の入浴宿泊施設「スカイランドきよみず」の今後の方向性を考えてきたあり方検討委員会は2日、施設の事業廃止と速やかな解体を求める提案をまとめ、百瀬繁寿村長に提出した。施設老朽化による財政負担の増大や利用客の低迷から経営の継続は困難と判断した。百瀬村長は提案を「重く受け止める」とし「いろいろな方の意見を聞き、決断しなくてはいけない」と応じた。百瀬村長は高原の別荘地定住者や別荘所有者でつくる組合との協議や、村民の意見聴取を踏まえて方針をまとめる考えを示した。

 2日に村役場で開いた委員会の最終会合(4回目)で、提案をまとめた具申書を土田淳一委員長が百瀬村長に手渡した。提案内容は委員会が4~5月に行った村民アンケート(回答数254件)の結果を基にまとめた。施設の今後の方向性についてアンケートでは約60%が売却・譲渡または取り壊しと回答。約50%が今後施設を利用する予定はないと回答した。土田委員長は「毎年多額の維持管理費や改修費をかけて経営継続することは難しい。将来世代に負の遺産を残さないよう判断してほしい」とした。村民の代表や有識者でつくる委員会は2月から検討を行ってきた。
 スカイランドきよみずは、村営保養センター「清水荘」の後継として30年前の平成7(1995)年にオープン。当初は村などが出資する第三セクターが運営し、平成18年度から指定管理者制度を取り入れて運営する。赤字経営が続き、近年は新型コロナウイルス禍による利用客や宴会客の減少、老朽化による改修費の増額が目立つ。現在、指定管理に入る事業者による運営は11月いっぱいで終了する。
 提案には高原定住者の生活を守る施策を村として継続すること、高原全体の活性化を検討する場を設けることを求める意見を盛り込んだ。