映画「宝島」、松本で先行上映会 妻夫木聡さんら舞台あいさつ
2025/06/30
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戦後の米国統治下の沖縄を舞台にした映画「宝島」の全国宣伝キャラバンの一環として29日、松本シネマライツ(松本市高宮中)で開かれた先行上映会で主演の妻夫木聡さんと大友啓史監督が舞台あいさつをした。3時間を超える大作への思いなどを語り、「宣伝アンバサダー」の妻夫木さんが来場者一人一人に名刺を手渡してPRした。公開は9月19日。

作品は、真藤順丈さんの同名小説を原作とする史実に基づくフィクション。細部にこだわって当時の沖縄を再現し、不条理や人権侵害などと闘いながら生き抜く若者たちの姿を壮大なスケールで描く。
舞台あいさつは来場者の質問や感想を受けながら進められた。妻夫木さんは「完成した作品から、死は終わりではなく、なお残る思いに支えられ一緒に生きていくものだと感じた」と言い、映画を通し「命はつながっていくということを伝えたい」と話した。大友監督は、本土が高度経済成長期だった頃、沖縄はまだ戦争の影響で米国統治下にあったとし「知らないことを登場人物と共に追体験し、彼らが必死に守ろうとしていたものを自分の言葉で発見してもらえたら」と願っていた。
全国キャラバンの5番目のエリアとなる長野県を代表して松本を訪れ、191人が参加した。