政治・経済

入社式 新価値創造へ決意 

記念撮影をする長野銀行の新入行員

 松本地方の多くの企業で1日、入社式が開かれた。新型コロナウイルス感染拡大で我慢を強いられる学生生活を送ってきた新入社員たちは、社会人として思う存分に力を発揮しようと決意を新たにしていた。社会や経済の仕組みが変革期を迎える中、経営トップは挑戦の大切を説きつつ、若い力の活躍に期待していた。

 アルピコグループには49人が入社。アルピコ交通はコロナ禍で控えてきたバスガイド職の採用を久しぶりに再開した。アルピコホールディングスの佐藤裕一社長は「若いパワーを心待ちにしていた。新鮮なアイデアや知恵を生かしてほしい」と期待した。新入社員を代表して、昨年度に包括連携協定を結んだインドネシア・ダルマプルサダ大出身のメリー・クリスティナさん(24)は「アイデアを発信して新たな価値を創造したい」と述べた。
 キッセイ薬品工業(松本市芳野)には50人が入社した。神澤陸雄会長は幸福度を高めるため、経験や読書による知識を養うことが大切だとし「人生を大事に、一生勉強を続けてほしい」と訓示した。新入社員の荻野菜々美さん(24)=安曇野市三郷温=は「憧れの会社に入社できうれしい。社会に貢献できるよう頑張りたい」と話した。
 令和8年1月に合併する八十二銀行(長野市)と長野銀行(松本市渚2)は、143人が参加して合同で入社式を行った。来春の新規学卒者の採用活動は両行が共同で実施しており、長野銀単独では最後の新入行員となる。八十二銀の松下正樹頭取と、長野銀の西澤仁志頭取はそれぞれの歴史、合併の意義を説明、松下頭取は「(両行の)人材や知恵をフル活用して難局に立ち向かっていこう」と呼び掛けた。
 長野銀に入行した、松本市出身の齋藤海斗さん(22)は「より大きな舞台で仕事ができるのが楽しみ。合併に向けて自分も力をつけていきたい」と意気込んでいた。

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