教育・子育て

火山の不思議、親子で学ぶ 松本で出張御嶽山ビジターセンター

椀掛け体験に取り組むきょうだい

 火山の基礎知識を学ぶ「出張御嶽山ビジターセンター」が31日、松本市里山辺の市教育文化センターで開かれた。木曽地域を拠点に活動する「御嶽山火山マイスターネットワーク」(澤田義幸代表、27人)の主催で、松本地域の親子ら19人が参加して実験や講義で火山に理解を深めた。

 ネットワークメンバーの小口貴広さん(57)=同市松原=を講師に、県内は6カ所の活火山があることや噴火の仕組みを聞いた後、10万年前と平成26(2014)年の御嶽山、鹿児島県・桜島などの火山灰を水で洗って顕微鏡で鉱物を観察する「椀掛け体験」をした。
 26年の御嶽山の噴火は「水蒸気噴火」のため火山灰の中にガラス質がなく、10万年前の噴火は「マグマ噴火」だったためガラス質が見える。顕微鏡で確認した芳川小学校3年生の児童は「キラキラの感じが違った」と興味深そうに話し、児童の母親は「具体的に学べた」と喜んでいた。
 出張学習会は昨年10月の長野市、11月の群馬県・草津温泉に次いで3回目。小口さんは「正しい知識を身に付け、火山に畏敬の念を持ちながら正しく共生していくきっかけにしたい」と話していた。

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