政治・経済

筑北村で建設予定の豚舎 来年完成、稼働見通し

飼育施設の概要が明らかとなった筑北村坂井追沢の建設予定地(綿半ファーム提供)

 筑北村坂井追沢の養豚団地跡地(約1・1ヘクタール)で、綿半ホールディングス(本社=東京都)の子会社・綿半ファーム(千曲市、小川多々雄社長)が建設を予定する豚舎などの概要が明らかになった。民家から離れた山あいにある敷地に、衛生管理に優れた最新の飼育施設を建設する計画だ。

 4棟の「仔豚・肥育舎」(豚舎)が中心で、筑北地域の遊休地で生産を予定する飼料米の保管庫や加工施設も設ける。6月にも着工し、来年2月頃には完成・稼働する見通しだ。
 計画によると、段々畑状の敷地の上部に柵・ゲートで囲われた豚舎・堆肥舎・管理棟を配置、下部に浄化水槽・飼料関連施設を置いて衛生管理する。IT活用による省人化や感染症・疾病対策を徹底し、家畜にストレスを掛けない「アニマルウェルフェア」(動物福祉)に配慮した次世代型農場とする。
 綿半ファームは千曲市に、繁殖を目的とした豚舎を持つ。筑北村の新豚舎は肥育・出荷用で、令和10年度までに年間6000頭の出荷を目指し「筑北ポーク(仮称)」として地域ブランド化にも取り組むとしている。
 同社が参加する村畜産クラスター協議会が申請していた国の「畜産・酪農収益力強化整備等特別対策事業補助金」4億4077万円を含む村の令和5年度一般会計補正予算が11日、村議会3月定例会で可決された。
 同社は17日の坂井下安坂区総会で住民説明を行う予定だ。小川社長は「安心安全な国産豚の安定供給を図り、筑北地域の農畜産業の活性化の後押しもできれば」と話している。

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