地域の話題

松本市梓川地区の岩岡旧道周辺 ゾーン30に 地元町会が申請へ

抜け道として利用する車が増える前に岩岡旧道を集団登校する児童たち

 松本市内の梓川に架かる中央橋の西側で、住宅地の生活道路が渋滞を避けるショートカットの抜け道になっている問題で、地元の5町会が抜け道の一つになっている市道(通称・岩岡旧道)周辺一帯の「ゾーン30」(最高速度30キロの交通規制)指定に向けて申請することを決めた。3月に開かれた各町会の総会で住民の合意を得ており、近く松本警察署に要望書を提出する。

 ゾーン30指定を求める範囲は、中央橋西側交差点と上流の倭橋北交差点、県道松本環状高家線の倭交差点、氷室西交差点に囲まれたエリア=地図。関係する岩岡町会、横沢第一町会、南大妻第二町会、氷室第一・第二町会が連名で申請を行う。
 岩岡旧道は、梓川から700メートルほど西側にある県道松本環状線から、中央橋西側の交差点の南側に出る抜け道で、道幅が3・5メートルと狭い。梓川小学校の通学路になっているが、中央橋西側で渋滞が始まる午前7時20分ころから抜け道利用の車が増える。このためこの地域の児童たちは午前7時に道沿いにある岩岡公民館に集まり、集団登校をしている。
 市民タイムスが昨年8月8日付で抜け道からの横入りによる渋滞悪化の問題を報道したことをきっかけに、以前から問題意識を持っていた各町会長や交通安全協会梓川支部などがまとまり、市や松本署とも相談して対策を検討した。
 時間帯通行規制が最も効果的だが、地元住民が通行許可証を取得して3年ごとに更新する必要があり、合意形成のハードルが高いため、ゾーン30指定を求めることにした。実現すれば「ゾーン30プラス」で、市が物理的に速度を落とさせるハンプ(凸部)や狭さくも設置する。氷室第一町会の滝澤安俊町会長は「住民と子供の安全のためにぜひ実現してほしい」と話している。
 中央橋西側交差点では、北側集落の生活道路の抜け道利用が岩岡旧道よりさらに多く、今後の課題となる。

連載・特集

もっと見る