政治・経済

筑北村、浸水想定区域を地図に追加 新しいハザードマップ作製

筑北村が新たに作ったハザードマップの冊子版

 筑北村はこのほど、風水害や大地震が発生した際の被害想定を地図に落とし込んだ新しいハザードマップを作製した。従来の「土砂災害警戒区域」に「浸水想定区域」を追加した。4月に保存版の冊子として全戸配布したほか、村ホームページでも公開し、村民に災害への備えを呼び掛けている。

 県が令和4~5年度に村内5河川について、1000年に1回クラスの「想定し得る最大規模の降雨」(24時間に719ミリ=麻績川、同813ミリ=東条川・小仁熊川・別所川・安坂川)を想定した浸水予測を公開したのに伴い、昨年度事業で更新した。冊子版はA4サイズ全48ページで、各区が収まるよう縮尺調整した地図を掲載している。
 浸水想定区域は黄色~紫色で予想される水位の深さが色分けされ、土砂災害警戒区域の各種表示は「緊急性が高い」として上塗りされている。このうち西条の村役場周辺では、土石流警戒区域内の八木沢流域からあふれた水がJR篠ノ井線沿いに北へ流れ「0・5メートル未満の浸水」として国道403号西側を西条温泉とくら方面へ広がる想定が見てとれる。
 村総務課は「従来は安全と思われた区域にも洪水のリスクがあることが地図で可視化されている。地域の被害を想像し、適切に行動するきっかけとしてほしい」と呼び掛ける。