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GWの中信地方の観光地 増えた人出 外国人客が続々

松本城は開門前から入場待ちの列ができ、日中はさらに大盛況だった(3日)

 中信地方の観光地は大型連休・ゴールデンウイーク(GW、4月27日~5月6日)に、多くの行楽客が訪れた。好天に恵まれたことで人出が伸びたほか、外国人観光客の増加で、昨年以上のにぎわいとなった観光地が多い。

 松本城は10日間で4万4546人が来場。来場のピークは4日で、天守を見学する待ち時間は最大で1時間50分だった。1日平均来場者数は昨年比0・6%増の4455人。外国人観光客の来場が1日平均で昨年の1・5倍になったことも影響しているとみられる。
 アルピコ交通によると、松本市安曇の山岳景勝地・上高地とさわんどバスターミナルを結ぶシャトルバスの利用も昨年を上回った。上高地の入り込みで目立ったのは、新型コロナウイルス禍の収束後に増えている若年層の姿で、ターミナルではSNSに投稿されたスポットへの行き方を聞かれることも多かったという。
 安曇野市の国営アルプスあづみの公園堀金・穂高地区の入園者数は5万4240人だった。1日平均来場者数は昨年を9・5%上回る5424人。広報担当は「昨年は天気の悪い日があった。今年はチューリップの開花が合ったのもよかった」とする。
 塩尻市の奈良井宿は3日から5日にかけてが入り込みのピークとなった。奈良井区の斉藤武仁観光文化委員長は「外国からのお客さんも目立った。コロナ禍の前に戻ってきている」と喜んでいた。
 麻績村の聖高原の入り込みは例年並みだった。聖高原リゾートの担当者は「期間途中に平日を挟むなど曜日の並びは不利だったが、好天がにぎわいにつながった」と話す。
 南木曽町の旧中山道・妻籠宿では期間中、乗用車5713台、バス83台が駐車場を利用した。妻籠宿と馬籠宿を結ぶ馬籠峠を歩いた人は3628人(うち外国人1927人)だった。住民団体の公益財団法人・妻籠を愛する会は「コロナ以降では最多の感触」とする。その中でバスの回復はまだ鈍いという。運転手の人手不足も続く中、入り込みがコロナ前に戻るか、新しい平均値ができていくか「もう少し様子を見る必要がある」とみる。