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2025年

増田望三郎・安曇野市会新議長に聞く 市民と政策づくり 提言へ

2025/10/30
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 安曇野市議会は29日に臨時会を開き、新しい議長に4期目の増田望三郎氏(56)が、副議長に4期目の中村今朝子氏(66)が決まった。任期は申し合わせで2年間となる。増田議長に今後の議会運営について聞いた。
 ―議員22人のうち新人が9人を占め、会派に所属しない議員も19人と前例のない状況になっている。どんなことを意識して議会運営に臨んでいくか。
 基本的に自立した1人の議員であることが大前提であり、その大前提でスタートできたことは大きい。そういうこと(会派に所属しないこと)を選んだ新人たちに素晴らしい意思を感じる。市民約9万6000人の中で議員の仕事に携われるのはたったの22人。一人一人考え方や政治信条が違う。その多様さが発揮できるような議会運営をしたい。
 ―先の市議会議員選挙で投票率が5割を切った。どのように受け止めているか。
 安曇野市の民主主義や自治が崩れるような感じを受ける。4年前の議長選挙でも同じことを言ったが、結局は改善されていない。具体的なことをやり始めるしかない。その危機感はすごくある。
 議会がやることとして三つを言った。議会は市民の代表と言いながら市民と接する機会が少ない。結果として関心は薄くなり、投票にも行かなくなる。まずはSNS(交流サイト)で発信し、これから主権者になっていく市内の高校生と意見交換もやり、政策サポーター制度もやる。
 ―政策サポーター制度の導入を検討する背景と内容は。
 行政と善政競争をやろうと思ったら議員はもっと勉強しなければいけないが、事実として(一人一人の知見には)限界がある。政策サポーターは政策を一緒につくる知見を持った市民を集めるということ。約9万6000人の市民を議会の「ブレーン」として、まずは政策提言のサイクルに組み込むところから始めていけたら。
 ―太田寛市長との距離感は。どのような関係性が理想か。
 善政競争。議決機関なのでしっかりとチェックし、止めるべきは止める。なんだかんだ言って最後に決めているのは議会。決めた責任があることを、どれだけの議員が分かっているだろうか。議決機能と政策提言機能が議会の役割。良い政治の競争ができれば。

新議長の増田望三郎氏

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