ご利益願い命懸けの荒行 塩尻・郷福寺 白馬住職が八千枚大護摩供
2025/10/29
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塩尻市広丘郷原の郷福寺の白馬秀孝住職(47)が、真言宗最大の荒行「八千枚大護摩供」に臨んでいる。成田不動尊を境内に招く勧請から140周年の記念大祭に併せた。22日間に及ぶ「命懸けの祈願」を通じて、地域に利益が行き渡るよう祈る。
12日に本修行に入る前の「前行」が始まり、続いて26日に本修行の「正行」に入った。一区切りで3時間程度を掛ける「座」を1日に3回行う。28日も不動堂内に護摩の炎が上がり、張り詰めた空気が漂った。
白馬住職は前行期間中、精進料理で過ごす。正行期間中はこれに加えて五穀を断ち、不動明王の真言を10万回唱える。11月2日に行われ、8000枚の護摩木を燃やす最後の一座は飲まず食わずで臨む。全日程をインターネットのユーチューブ(動画投稿サイト)でライブ配信している。
郷福寺の成田不動尊が千葉県成田市の成田山新勝寺から勧請されて今年で140年になる。10年ごとに記念大祭を営んでいる。
勧請140周年に併せた荒行について白馬住職は「命懸けの祈願であるだけに、ご利益は広大とされる」と説明する。住職に就いて4年がたとうとしており「皆さんのおかげ。おそらく一生に一度の荒行で、ご利益を少しでも持ち帰っていただきたい」と話す。
11月2日は白馬義文名誉住職が手掛けている本堂正面ふすま絵の下絵を公開し、記念仏画展なども行われる。野菜を販売する手作り市、コーヒーや菓子などの出店もある。問い合わせは郷福寺(電話0263・52・6198)へ。



