オンライン窓口利用好調 松本市施設5拠点 本年度から申請・登録など手続き拡大
2025/09/17
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松本市の「オンライン窓口」の利用者が本年度、大幅に増えている。昨年度の利用件数は年間158件だったが、本年度は4月からの5カ月間で既に245件に上る。オンライン窓口は、暮らしに関するさまざまな手続きや相談をしたい時に、わざわざ市役所まで行かなくても近くの市施設5拠点で用事を済ませることができる。本年度、取り扱い業務数を50件から150件に増やし、利用促進のPRに力を入れたことが奏功したとみられる。
令和5年10月末に四賀支所、波田支所、なんなんひろば(芳野)、多世代交流型子育て支援施設「あんさんぶる」(村井町南2)の4カ所と移動端末でサービスを始めた。本年度は四賀支所、波田支所、なんなんひろばに加え、笹賀出張所と島内出張所の5拠点で展開する。拠点に設置されたブースと市役所本庁舎の窓口を回線でつなぎ、担当部署の職員と画面越しにやりとりする仕組みだ。
従来は相談が主だったが、本年度から介護認定の申請や国民年金の加入、終活情報登録制度の登録といった具体的な手続きに対応できるようにした。本年度の利用状況は税金・年金関連が71件で最も多く、健康・福祉関連が57件、国民健康保険・後期高齢者医療保険が32件と続く。
市は拠点の周辺地区の住民にチラシを配布し、窓口にポスターを掲示するなどして積極的な利用を促している。臥雲義尚市長はデジタル技術を活用することで「行かない窓口を可能とし、市民に身近な市役所を実現する」としており、今月2日の定例記者会見で「利用が順調に増えていけば、拠点を拡大することも視野に入れる」との考えを述べた。
