0000日(木)
2025年

国保税収納率 行革で向上 6年度、4年ぶり全国平均上回る見込み

2025/09/05
後で読む

 松本市が令和6年度に実施した行政改革により、国民健康保険(国保)税の収納率が改善されたことが、市保険課などのまとめで分かった。国保税の徴収業務を納税課に移管したことで収納率が向上し、6年度は4年ぶりに全国平均を上回る見込み。市は国保の安定運営のために今後も徴収業務に力を入れる方針を示している。
 市の6年度末の国保被保険者数は4万287人で、国保税の収納率は3年度以降、94・01~03%台で推移してきた。6年度に徴収業務を保険課から納税課に移管し、市民税などの徴収と連動させたことで収納率が向上し、6年度は対前年度比0・75ポイント高い94・78%まで上がった。滞納繰り越し分の収納率も大幅に向上し、5年度より5・35ポイント高い27・69%まで上がった。
 厚生労働省が8月25日に発表した5年度の全国の市町村の平均収納率は94・20%、中核市の平均収納率は93・88%だった。全国の収納率は横ばい傾向のため、6年度の松本市の収納率は全国平均、中核市平均も上回るとみられる。ただ、5年度の長野県平均の収納率は全国で6番目に高い95・98%で、松本市は県平均を下回っている。
 市は6年度、保険課の徴収担当職員12人を納税課に異動させ、国保税の徴収にあたらせた。他の市税との徴収と連動させることで収納率の改善につながった。業務の移管により納税課の窓口も増設した。同課の臼井ひろみ課長は「徴収業務の情報共有がしやすくなり、業務の効率化が図れるようになった」といい、「やむを得ない事情で納付ができない場合は早めに相談を」と呼びかけている。