安曇野市の児童遊園 危険な遊具を年度内に撤去 82カ所162基対象
2025/09/05
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安曇野市は、安全基準に不適合で本年度に使用を禁止した児童遊園の遊具の撤去または更新を進めている。対象は市内82カ所に162基あり、これまでに1カ所でブランコ1基を撤去したほか、2カ所で砂場2基の撤去工事を発注した。4日の市議会9月定例会一般質問で、撤去のみの場合は年度内の完了を予定し、更新する場合は来年度にずれ込む可能性があるとした。
岡村典明氏(会派きぼう)が対応状況や見通しを尋ね、洞武志教育部長が答えた。
市は、162基を撤去のみの場合と撤去して新しい遊具を入れる場合の2通りに対応を大別しており、児童遊園が所在する地元区など関係者に相談して対応を決めている。
豊科南穂高の寺所公民館では駐車場の一角にあったブランコが基準不適合となり、駐車時の安全性に配慮する観点などから撤去された。ブランコは防災倉庫や防火水槽と隣接する位置にあり、撤去によって防災上の利便性も増したという。
市は、比較的規模の大きな児童遊園の遊具は更新する方針だ。洞部長は「遊具を入れ替える児童遊園は、委託する設計士や保育士に相談してより喜ばれるものを導入していきたい」と説明した。
児童遊園は公民館の敷地、緑地、神社の境内などに開設されており、民有地である場合も多い。遊具自体が古く、誰がいつ設置したのか分からない場合も多いという。市は市有地に限らず、児童遊園の遊具を便宜的に年1回点検している。昨年度は通常の劣化診断に加え、遊具の安全性をさらに高めたいと、業者に委託して「基準診断」を実施した。
児童遊園の遊具は市内132カ所に計342基あり、およそ半数が基準に不適合で市が使用禁止にした。
