コメの概算金1・7倍に 全農県本部が公表
2025/08/28
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全農県本部(JA全農長野)は27日、県内各JAに支払うコメの概算金(玄米60キロ当たり。紙袋代含む)を公表した。主力品種の「コシヒカリA」は昨年同期比で1・7倍(1万1950円高)の2万8240円で、記録が残る平成元(1989)年以降で最高となった。全国各地のJAが過去最高の概算金を提示する中、全農長野も高額な概算金を示してコメの安定的な生産・供給につなげたい考えだ。
同日開かれた同本部運営委員会で決定し、池田吉隆米穀課長が長野市内で記者会見して発表した。あきたこまちは2万7820円(前年比1万1950円高)、風さやかは2万7700円(同)など、主食用米は全ての品種で昨年同期から1万円を超える値上げ幅となった。池田課長は、「農家の営農継続が基本。来年以降も長く意欲を持って生産できる価格に設定した」と説明。安定供給のため、昨年度は約3割だったJAのコメの集荷率上昇にも意欲を示した。一方、「店頭での販売価格を無視している訳ではない」として消費者にも配慮した価格設定との認識を示した。
県内各JAは全農県本部の概算金を基に生産者へ支払う概算金の額を決定する。