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2025年

公共空地、維持管理に苦慮 安曇野市、基準見直し件数抑制へ

2025/08/08
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 まとまった宅地分譲を行う際、都市計画法で設置が義務付けられている「公共空地」。安曇野市は、活用の見込みが薄い空地が造成され維持管理に苦慮する傾向があるとして、来年度から基準を見直す方針だ。設置が免除される開発規模の枠を増やして件数を抑制し、設置にあたっては用途(種類)を「公園」に限定、憩いの場としての価値を高める。
 市議会12月定例会に関連条例案を提出し、来年4月の施行を目指す。
 公共空地の設置は3000平方メートル以上の住宅開発で義務付けられている。市内では400筆を超え、開発計画の残地があてがわれて不整形な土地になる傾向が見られる。空地は市有地だが、維持管理は協定により分譲地の居住者が担う。しかし、適切に行われず荒れ地となるケースが散見されるという。
 このため市は、公共空地の設置が必要な開発区域の最低限度を5000平方メートルに引き上げ、箇所数の増加ペースを抑制。さらに、活用の見込みが薄い広場・緑地を規制し、200平方メートル以上の公園に限定することで、子育て世代の移住促進や維持管理意欲の向上につなげる方針だ。
 公園に設置する樹木や遊具・ベンチなどの設備に関する基準は未定。6日に市役所で開かれた都市計画審議会では「遊具は子供が成長すれば利用されなくなる。あずまやなどを検討してはどうか」との提案も出た。市は条例とは別に「指導要領」を作成し、空地の形状や仕上げ、公園設備などの指針を定める考えだ。

市内にある公共空地。件数や、活用見込みのない土地を抑制する見直しを行う

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