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2025年

松本市の若者活動支援が浸透 地域の魅力向上に補助金 「街づくりに参加」思い醸成

2025/07/31
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 地域課題の解決や魅力向上に取り組む若者グループを支援する、松本市の「若者チャレンジ応援事業補助金」を受けた各グループの活動が浸透しつつある。令和5年度に創設した制度で、初年度は8団体、昨年度は9団体が採択され、多世代や移住者との交流、環境美化活動などに活用された。市は本年度、実績を踏まえて補助金の予算を初年度の2倍となる100万円に拡充し、積極的な活用を促している。
 初年度は予算50万円のうち36万4087円、昨年度は予算70万円のうち57万2808円が交付され、アルピコ交通上高地線を舞台にした謎解きイベント、乗鞍地域の情報を掲載したローカル新聞の発行などに活用された。
 中信地域で活動している学生と社会人を集め、マルシェやトークセッションなどのイベントを昨年度2回開催した松本大学総合経営学部3年生の手塚琉盛さん(21)は「補助金がなかったら規模を縮小しないといけなかった。市と一緒に街づくりに参加している実感がある」と手応えを語る。
 制度は15~34歳の若者が主体となり、市内を拠点に活動する団体に1万~10万円を補助する。本年度は11団体の応募があり、6団体が採択された。郵便局とコラボした親子向けワークショップや、花壇づくりを通じた景観向上などの事業を予定している。
 市は予算枠に余裕があることから2次募集を8月1日から9月12日まで実施する。臥雲義尚市長は30日の定例記者会見で「若い人たちが主体的に何かをやろうとすれば、市役所が若い世代に目を向けるということを実感してほしい。ともに(街づくりを)できるという思いを共有したい」と活用を呼び掛けている。

3月に市立博物館で実施された「まちの学園祭」。手塚さんら若者グループが企画し、ブースを出展した