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2025年

玄蕃之丞ずらり 塩尻市立図書館が資料展示 第50回玄蕃まつりを記念 

2025/07/05
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玄蕃まつりや玄蕃之丞の関連資料を一堂に集めたコーナー

 塩尻市大門一番町の市民交流センター・えんぱーく内の市立図書館は、地元の「玄蕃まつり」の開催50回を記念した展示コーナーを館内に作った。塩尻の伝説のキツネ・玄蕃之丞が題材の民話や、初回のまつりの記事など長年所蔵する資料から、玄蕃之丞が描かれた漫画雑誌の最新号までがずらりと並ぶ。
 片丘出身の児童文学作家・はまみつをさんの著書『桔梗ケ原のげんばのじょう狐』や、『塩尻の伝説と民話』などの書籍を集めた。大門出身の医師で画家の江口光興さん=栃木県=の油絵は、桔梗ケ原でキツネたちが親分の玄蕃之丞の話を聞く様子が描かれている。
 市の広報紙の昭和51(1976)年8月号と10月号も掲示している。まつりが発案された経緯や、9月18日に1回目が開かれて28連・約1000人が踊った様子が書かれている。現在は会場は大門商店街だが、当時は「市役所裏庭で輪になって踊った後、歩行者天国となった中央通りへ繰り出した」と、楽しく踊る市民の写真とともに掲載されている。
 関連資料が手に入り次第、並べて紹介している。『週刊少年ジャンプ』に連載中の歴史漫画「逃げ上手の若君」(松井優征さん著)に、玄蕃之丞が題材とされる人物が登場し、最新号(7月14日号)には塩尻市に伝説があり、毎年玄蕃まつりがあることが描かれている。図書館職員が読んで知り、4日に雑誌を展示コーナーに加えた。
 展示はまつりの当日の26日まで。市立図書館職員の北澤梨絵子さんは「まつりと商店街のにぎわいを応援する気持ちで展示している。民話をぜひ読んでほしい」と話している。